盲点は唯一無二の見落とし

今回は琵琶湖疏水にしようかと~

 

 

以前京都の蹴上にあるインクラインに行った覚えがありまして

その写真を探していたのですが見つからず~

 

いわゆる映え写真を撮影するには「持ってこい」な場所です

しかし手元に写真は見当らず~たぶんカメラを購入する前に行ったのではないかと

 

よく滋賀県民が

「琵琶湖の水、止めるで!」

って言うけど、たぶんこの水のことかもしれない

びわ湖の唯一の出口である瀬田川の洗堰もあるけど、

あれは止めたらほかに出口ないからびわ湖が溢れるし

 

そもそも古来から京都市内の水不足というのが懸念だったようで

何度も水利工事の案だけは話が浮上したとかで

なんや、古くは太閤様の時代から案だけはあったようです

 

とはいえ~しっかりした情報が大事なんで

ちゃんとした知識はこちらがオススメ↓

 

それではいつものように資料サイトのご案内を~

biwakososui.city.kyoto.lg.jp

 

 

でも、名所インクラインとしては京都の範疇なんですよね~

琵琶湖の水なのに(笑)

 

www.city.kyoto.lg.jp

 

ところで、ついこの間まで閘門工事をしておりました

「閘門」ってご存じでしたか?



私はこの年になるまで「閘門」という言葉は知りませんでした

『こうもん』と読みます

水位の異なる水路を船がうまいこと通るためのシステム…ということでいいのかなぁ

 

今まで色んな名所や観光地に行きましたが、

琵琶湖疏水インクラインは感動したベストテンには入ります

彦根城黒部ダムも感動しましたがそれらと肩を並べる名所の一つになります

 

昔、黒部ダムなどは「黒い太陽」というドラマになっていたのだから

感動の度合いから言っても、技術の難しさから言っても

琵琶湖疏水インクラインの建設だって充分ドラマチック

中島みゆき地上の星を流さなければなりません

私はこの話は大河ドラマでも連続テレビ小説でも映画化でもすればいいのにと思います

 

実際虫プロダクションでアニメ化はされているんですよね

 

 

ただ~物語としては

残念ながら登場人物がちょっと地味なような気がします

土木技師の田辺朔朗が主人公だとすると

脇を固めるのは

第3代京都府知事となった北垣国道

初代京都市知事の内貴甚三郎、二代目西郷菊次郎

三代目川上親晴

福島県の安積疏水の主任技師南一郎平

測量を島田道生

どなたも才気あふれる方々ですが、花がないというと語弊があるか~

それほど破天荒なキャラクターもいないし

せめて晴れやかなヒロインがいればいいかもしれませんが、

あえて言えば北垣国道の娘、静子が田辺朔朗の後の奥さんになりますし

お姉さんも片山東熊というあの迎賓館を作った方に嫁いでおられますが

ヒロインにするにはちょっと掴みが薄いような気がします

 

実はこの草案は太閤様が思案したのちも

ある程度の本格的な計画案が何度か、江戸時代から吟味されてきました

古くは寛政末(1800)年頃の疏水計画図が残っています。

ついで天保12(1841)年壬生村の農民が京都町奉行所に請願した計画,

文久2(1862)年豊後国(大分県)岡藩主中川久昭が朝廷に申請した計画,

明治5(1872)年下京の住人が京都府庁へ請願した計画,

明治7(1874)年に滋賀県が立案した外国資本を導入する計画等があります

 

www2.city.kyoto.lg.jp

 

こちらより抜粋させていただきました

 

どれもこれも実現が出来なかったのは

途方もない莫大な資金と技術的な問題が第一の原因だと思われます

 

最終的に実現が叶ったのは、皇室の方々が京都から東京へ移動したことで

手切れ金的な公的資金が纏まって降りたというのと

ちょうど土木技師の田辺朔朗が現れたというタイミングが大きな要因

 

一応の建前としまして~

皇室の方々は、ちょっと東京へお出かけしていて、本来のおうちは京都の御所!

ということになっております

 

でも、京都から皇室の方々がいなくなるというのは

当時の京都市民にとって、とっても大変なことで

人はいなくなるし、経済効果までダダ滑り

皇室御用達の商人は東京へ進出するし

経済界の大物やお金持ちは皇室不在の京都を見限り挙って東京へ行くし

税金も大口が次々と無くなり

そうでなくても蛤御門の変などがあったりして荒れ果てて満身創痍だった京都

 

そこへ、目玉の事業がクローズアップされます

というか、活性化にはエネルギーが必要だと当時の知事は考えたのではないでしょうか

 

そんなわけで、皇室の方々の「おでかけ」をダシに結構な資金を要求したみたいです

されど、それだけではまだまだ足りなくて、外国へ外債の募集をかけたりしております

 

技術的にも劇的ならば、金策的にも胃が捻じれそうなくらいに劇的で

市民の多くの夢を背負いながら多くの苦難を乗り越えて

さらには完成したのちも水力発電で日本初の電車が利用されたり様々な歴史を経て

昭和23(1948)年の運転を最後にインクラインは稼働を停止

今では散策や写真の映えスポットとして多くの観光客が楽しんでおります

近年では疏水を巡る船なんかも人気のようです

biwakososui.kyoto.travel

 



頑張って撮ろうと思ったけど撮り切れなかった

トンネルの上の方に看板がありまして文字が書いてあります

 



 

 

あの伊藤博文がトンネルの入り口の文字を書いたのだそうで

 

 

 

ところで先日イプシロンSが爆発してたけども~

その前にもロケット失敗していて続いてしまってますね

 

 

テレビに出てる偉い人は

なんか、システム上での不具合だと想定しているようですけども

個人的には

案外、ものすごく単純な部分のヒューマンエラーだと思います

それこそネジの一本から一つ一つ精査した方がいいのではないかなと思うのです

 

宇宙開発の初めの頃は、そりゃあ大気圏外でそもそも地球じゃないし

あらゆる想定外も考えなきゃいけないこともあって

昔ではあるけれども、その当時の出来うる限りの最高品質で作り上げていたと思われます

 

いまや

現代の技術や測定技術もすごく発展して

昔ではできなかった技術や精度の細かい数値化なども存分にできるようになり

昔ではできなかったあらゆることが様々な分野でできるようになったのは確かなことです

 

しかしながら

実感として精度があまくなっている可能性があると私は思います

それは雑だとか怠けている、そういうのではなくて

つまり

ものづくりの現場が「疲弊」しているのではないかと懸念します

 

技術の練度を高めてさらなる完成品を精査して一番良きものを納入する

過去の技術はこれがあったのです

 

しかし現在は

明確に合格の範囲があって、その公差内であれば問題なく良品として納入の流れになります

もちろんそれは不正ではなくむしろ間違いのない正当な動きではありますが

されど

単純にとにかく恥じることのない最高品質を目指していた過去

それはまるで特注品を作るように唯一無二のオートクチュールのように

しかし現代のモノつくりは、見えないところから事情が変わり、理想とは相反する

過去の唯一無二とはまったく理念が違うのです

 

さらに追及すると

それらが組み合わさっての出来上がりも、

おそらく無難に機能する量産型に近い状態ではなかろうかと

 

この感覚は技術者などの上の方では予想もつかない不備だと思います

 

判りやすく例えるならば

一流シェフのレシピをリーズナブルなコンビニ展開をしたような

もちろん美味しいのは間違いないはずですが

微に入り細に入りの技で

レシピや工程、設計図としては同じものでも

シェフが腕をかければ

出来上がりはまったく別物、やはり根本的に違うのです

 

今現在のスキルある技術

多くは団塊の世代より上になるでしょうか、

技術が海外へ出てしまっているとかそんな報道もありましたが

一つ一つの小さな素晴らしい技術が、ひっそりと音もなく年々姿を消していっています

 

経営者やCEOなどという立場の人にとっては、

工場現場や土木などの現場の作業というと

二束三文の価値で誰でも出来るスキルだと思っているのかもしれませんが

そんな簡単なものであれば、

それこそロボットでも生成AIにでもやらせてみればいいのです

 

実際に生成AIがやれること

単純作業と言われる二束三文の下層の労働者や工場勤務の仕事が取って代わると

当初は思われてきたけれど

実際始まってみると

無個性だと思われる、頭はイラナイと思われる単純作業よりも

案外、クリエイティブだとか個性とかの分野で使われ始めています

 

それはどういうことか

それは、一般的な思い込みの単純作業に属する事柄が

AIでは割に合わない←人間の方がお安くてお得

あるいは意外と難しい←臨機応変に対応して応用した技術が必要

そして、部品同士をつなぎ合わせる以上、その呼吸というか感覚で

意外とコミュニケーションスキルが重要

そして経済的な忖度も考えないといけない

最終的なバランスも考慮しなくてはならない

そういうことなのだと思います

 

たとえコンマ1のズレであっても、

あらゆる部品がそれぞれにギリギリであるとすると

完成品は見た目は立派でも

中身は非常に不安定なものであるという

そういう認識が無いといけないと思います

 

 

もう何年も前になりますが、

姉歯ビルという話題がありました

私の記憶が確かなら、エライサンのコスト削減という無理難題を飲み込んで

法定上は最低限クリアをさせつつもコストを最大限に下げた建築物だったかと

 

あのビルはどうなったか

意外にもあの東日本大震災を経てもなお、ほとんどが倒壊しなかったそうなんです

もちろん補強工事をしたビルもあったでしょうが、金策的に無理だったところも当然あったわけで

そのほとんどが震度5前後でも大丈夫だったと

 

ある意味職人技の設計ではないかと私は思います

 

手抜きをするのであれば、

阪神淡路大震災で倒壊した高速道路のようにシャブコン製でも

地震が来なくてバレなかったら良かったわけですけども

この姉歯氏はそういう方法の誤魔化しではなくて

想定外の災害でも、最大限安全を意識したという意味では

たいしたものだと思います

おそらく数字の帳尻の間に合わせだけではなくて、

実際のバランスの想定も予測したうえで設計をしたのではないかと思います

 

残念ながら現在のモノつくりは、

小さい視野の個体の認識だけで

作っている本人も契約社員だったり派遣社員だったりの事情で

余計なことは知らなくて良しと

エンドユーザーがどういう使い方をするか判らないまま、

右から左へ言われるままに仕事をしている

そして数字さえ公差内に入ればいい

そんな場面が多いかもしれません

 

私はそれが敗因だと思うのですよね

私たちは知らないといけない

そして知らないことを知ってイメージしていかないといけない

 

たとえ蓋と筒を別々の場所で作っていたとしても

いざ合わせると

気持ちよく茶筒と蓋がスルスルとハマって

ぴったりと

そのイメージを皆で共有すること

 

 

AIにはできなくて

人間に出来ること

それはイメージすること

それが

唯一無二の

これからの未来を豊かにしていく

その追い風になっているのかもしれません

 

 

 

これね

本来はユニクロのエアリズムでクロップドペチコートが良かったのだけど

ロングスカートのインナーにもいいし、ワイドパンツのインナーにもいいし

着物の下着にもいいし、真夏の寝巻にもいい、とってもいいものだったのに

今は売ってないんです

で、これなら代替えにいいかなとちょっと考え中

ホンマに下着でいいかな~?

 

しかしはっきり言って、ユニクロさん

これは世界展開しても十分売れる品物なのに売らないって

どういう経営判断でそうなったのか、疑問です

ほかのメーカーも似たようなものを売り始めているけれど

やはりエアリズムというのが重要なようで

クロップドパンツは夏だけではなくてオールシーズン売れるものだと思います

アラブ圏内やイスラム圏内の女性なんかすごく喜ばれると思います

そういう意味で世界に売り出せるものなのに、なにを頓珍漢な売り方をしているのか~

他に先に越されたら終わりだぞ~